借金の目的はナニ?はっきりさせて融資も通りやすくしましょう!

人がお金を借りたくなる理由には、様々あると思います。個人であれば、高額の買い物や、急に持ち上がった旅行計画、身内の結婚など、突然降って湧いたように色んなことが重なってお金が足りなくなることはまま起こりうることです。そこでもし誰かからお金を借りようと思い立ったとしましょう。多分、何故お金が必要なのか、その理由についての説明も一切なしでいきなりお金を貸してくれと言う人は居ないはずです。

例えば普段から金銭的に若干ルーズなところのあるT君が、近くに住む叔父さんに借金の申し込みに行ったとします。「今月少し足りなくて困ってるんだ。5万円貸してくれない?」なんてことを言ったといます。それに対して叔父さん、「またか。こないだも貸したの、あれまだ返してもらってないじゃないか。今度は何で足りなくなったんだ?」くらいのことは聞くでしょう。

自分が事業主で、相手が銀行であっても事情は全く同じだと言えます。銀行にお金を貸す気が失せるようなことはしないに越したことはありません。具体的にはどういうことをしないように気をつければいいのでしょうか。第一には「何に使うのか?」ということに関わってきます。例えばもしT君がこのように借金の言い訳を始めたとします。「急に友達の結婚式に呼ばれて、お祝いをしなきゃいけなくなったんだけど、そうすると今月少し苦しいんだ」 つまり今回の借金の目的は、「結婚式のお祝いで足りなくなった生活費を補うため」ということになります。これが事業主の場合は事業計画にあたります。

しかしこれは本当にT君にとって必要なお金なのでしょうか。T君の叔父さんを代弁すれば、「とは言うけれど、日頃からもう少し節約していればそれくらい何とかなるんじゃないの?そもそもその結婚式に出る必要ってあんの?てかそれってホント?」というところでしょうか。さてこれを説得しようと思えば、事業主であればもう少し力を込めて根拠となるデータを出してこなくてはいけません。

もしT君の第一声が「遊びに行ってその後パチンコするんで軍資金貸してくれない?」だったとしたら、叔父さんは速攻で借金の申し出を断わろうと思うでしょう。お金を出すことにも意味がないし、しかもこれでは返してもらえる可能性がほぼゼロに近いからです。ところが、もし「そろそろ自立しようと思うんだ。バイト代が随分溜まってるし来月からシフトも増やすつもりでいるけど、あと少し足りないんで援助してくれない?」と言ったとしたらどうでしょう。叔父さんが反対する理由はこの時点でも殆どありません。しかもこれであれば返済も十分に見込めそうです。つまり目的があって、しかもその目的がその人の持っている過去のデータや将来への見込みとしっかり合致するようであれば、自動的に返済の見通しもついてきて、結果的にそれは融資にかなう目的だということになります。

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