ソッコーで融資がおりるワザあり!そのウラに稟議書の存在

会社経営者などが銀行から融資を受けようとするとき、銀行では直接の担当者の判断によって決められる訳ではなく、まず稟議書というものを作成して、直属上司が、また場合によっては更にその上の上司や支店長がこの稟議書をチェックした上で決裁をすることになっています。従って即日決裁即日融資ということはなくて、数日から一週間以上かかる場合も多いのです。

つまりこの稟議書というものが融資を決めるカギということになります。担当者しかこの顧客のことを直接知る人はいないのですから、融資を可能にするには「この経営者にはお金を貸しても大丈夫」ということを担当者以外の複数の決裁者にも納得してもらわなくてはいけません。いくら担当者がこの人を個人的に信用できると思ったところで、ここから先の決裁者はここに掲載されていることを元に客観的に判断するしかないのです。融資をもう入れた方にすれば、担当者の印象がよければつい安心してしまいがちですが、実際はこれからが本番なのですね。では、この稟議書とはどのように作成して、どんなことが書かれているのでしょうか。

融資を受ける顧客についての信用情報などは勿論のことですが、その顧客が経営する会社についての情報がこの場合最も重要になってきます。顧客が提出を求められている書類には、その会社の経営状態を知るためとして直近の決算書、きちんと登記された会社であるかどうかを示すための商業登記簿謄本など、また営業内容を明確にするための会社定款などがあります。その会社がちゃんと営業をしている会社であって、経営状態も悪くないのであれば問題はないのですが、もし何か融資を受ける上で不安材料がある場合もあります。こんなときには、最低限の提出書類以外にもいろんな書類を添付することができます。とりあえずは事業計画をきちんと作成して銀行に提出できるかどうかが大きなポイントになります。稟議書の中の、事業計画と返済計画がしっかりしていると判断されれば融資がおりる事例は沢山あります。

また最近は様々な業種が存在します。若い人が今までなかったような商品やサービスを思いついて経営に乗り出すことも多くなってきました。中には何を扱っている会社なのかが一般にはすぐ理解しにくいこともあります。ましてや決裁をする役職の人であれば一定以上の年齢だと思われますから、そのユニークさが理解できず逆に不信感を抱かれる可能性も考えられます。それでは融資がおりません。その場合、設立趣旨などをまとめた書類を作成したり、またその会社のパンフレットや宣伝用アイテム、また雑誌やネットや新聞などの紹介記事があれば積極的に添付書類として提出することができます。

このようなやり方も、メガバンク、地方銀行や信金など、それぞれの特色によって若干の差が出てくるようです。事業計画に込められた熱意が通じる銀行もあれば、それよりも理路整然とした論理を重んじる銀行もあります。また銀行同士の間にもかなり差があるので一カ所でだめでもあきらめずトライすれば、別の銀行では融資が通る場合もあります。また、もしその銀行とこれまで取引がないのであれば、誰か伝手のある人に、その銀行の担当者を紹介してもらうことも案外大事なのです。特に地域性の濃い地方などもそうですが、都市銀行であっても、見ず知らずの一見さんよりは伝手のある人の方が信頼度が増します。第一印象というのは大きいですから、その銀行の担当者へのとっかかりというのも大事なポイントだと言えます。

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