どっさり長く借りたいあなたへ!マンションを担保にする方法

マンションなどの不動産を担保としてお金を借りることは、無担保のローンと比べてどう違うのでしょうか。まず金利が安くなります。また借入できる金額が高くなり、返済期間が長く設定できます。これだけ見れば、無担保ローンよりも今住んでいるマンションを担保にしてお金を借りる方がお得にも見えるのですが、もちろんこの消費者にとってこの「お得」は、貸す側にとっては担保ありきの話なのです。もし借りた人が返済できなくなったとしても、マンションを売れば簡単に債権を回収できるからなのです。

またマンションなど不動産を担保とする融資は、消費者金融の総量規制にもかかりません。なので収入の3分の1という限度枠を使い切ってしまっていても、新たに不動産担保の融資ならば受けることは事実上は可能です。またマンションにまだローンが残っていたとしても、未払い分の方がはるかに多いということでもなければ、ローン残高に応じて担保にすることができます。なかなかいいこと尽くめのマンション担保融資なのですが、やはり自宅を抵当に入れるのですから、余り追いつめられた状況ですべきことではないということははっきりと言えます。

例えば事業目的で自宅マンションを担保にお金を借りる人は多いと思います。高い金額を借り入れできて、返しながら事業も順調にやっていけたら何の問題もないですね。またセカンドハウスを買ったり借りたりする余裕がある人が、その資金調達の一環として今の自宅を担保として融資を受けるのも問題ないでしょう。また土地やマンションを複数所有していて資産として見なせる人もいいと思います。しかし多重債務など追いつめられた状況で自宅マンションを担保に入れるのは、もう既に自宅競売という筋書きが否応無しに出来上がっているかのような場合もあるのです。

他の複数の借金を一本化するいわゆるおまとめローンが、この不動産担保を組み込んだ形になっているものがあります。最初からマンションを担保にするのではなく、多重債務に陥った後に勧められ、おまとめローンとしての不動産担保に踏み切る人も多いようです。前述のように担保のあるローンは総量規制にかかりませんから、その意味でも都合がよいのです。これで完済ができれば全く問題ないのですが、もしそれができなかったとき、かなり苦しい状況になります。その場合、最後の手段として弁護士に依頼して個人再生手続きを取ったとしても、本来ならば自宅に住みながら減額された借金を返済しつつ今まで通りに生活できていたところが、自宅マンションが抵当に入っているとそれができなくなってしまうのです。

また個人再生の手続きはとらなかったとしても、もし返済が不可能でマンションが競売にかけられ、それでもまだ返済額に届かなければやはり借金は残ります。なんとなく勘違いしていたりするのですが、担保さえ差し出せば全てがチャラになるというものではありません。最悪、住む場所はないし借金は残るしという二重の苦しみに陥る危険があります。住宅を担保にすることなく、個人再生の手続きをとっていれば、住む場所はそのままで生活の立て直しができたはずのところが、予想をはるかに越えたきつい状況になる場合もあるのです。

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