苦しい時の交渉ワザ!きびしい融資条件を変更したくなったら

銀行から融資を受けるとき、金利などの融資条件はあらかじめ決められているもので変えることのできないものだと考える人が殆どだと思います。この条件を飲んだ上で審査に通れば融資はおりるし、そうでなければおりないし・・・と、融資条件を受け入れる前提でしか考えないのが普通ではないでしょうか。しかし、融資条件というものは、最初に提示されたまま絶対に変わらないというものではないのです。

というのも、先ずお金を貸す時の条件というのは、借りる側の返済能力によって変わらざるを得ないものだからです。返せそうにない人に対してはハードルを高くするしかありませんし、逆にしっかり返せそうな人ならばたくさん借りてもらいたい。そしてこの返済能力というものは、ある程度までは機械的・客観的に判断できますが、特に事業系のローンの場合など、その会社の将来性などを考えるとき、どうしても判断する人の主観の入る余地が出てきます。そこに借りる側のプッシュがどこまで及ぶかというのがひとつのポイントになってきます。

事業主などの場合は、目的のはっきりした事業計画があることと、それに対する事業主の熱意もまた大事になってきます。しかし熱意を書面にすることはできませんし、やたらパッションばかりというのも信頼できないものですが、客観性に裏打ちされた信念のようなものは、事業計画にも表れるのではないでしょうか。またそれが本物である証拠に、長く持続することもポイントです。融資を何度か受けて返済の実績を作れば、信用は確かなものになっていき、融資条件もよくなっていきます。時間のかかることですが、結局はこれが一番確実な方法だと言えます。

また、融資条件が示された段階で、それよりもよい融資条件の他行のデータをこちら側から提示して再考してもらうという方法があります。競争相手を持ってくるという強気な交渉術ですが、これもやはり借りる側の熱意の表現のひとつとして捉えることが出来るのではないかと思います。熱意だけでなく、その主張の裏付けになる根拠を提示できる冷静さや客観性は、例えば事業主であればその成功率も高く、借金もしっかり返せそうだと思わせるに足るものがありますね。

なお一度決められた融資条件も、その後の交渉次第で設定しなおしてもらえることも可能です。担当者との折々のコミュニケーションも、融資条件を緩めてもらうタイミングを図ったり、自分だけでは知り得ない金融関係の情報を得るためにはとても大事なことだと言えるでしょう。とくに担当者は銀行内で審査を通す時に、借りる人の立場に立ってプッシュしてくれる大事な人です。おりるかおりないかの瀬戸際の案件だった場合に担当者次第でなんとかなる場合もあるので、その意味でもコミュニケーションをとって自分や自分の仕事についてよく理解してもらうことは必要なのです。

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